
第3回 1996年9月2日
『斬新なアイデアは先人のアイデアを基にして生まれるものである。先人のアイデアを活用しよう。』
今回はコンサルティングノウハウをちょっとだけ公開します。新製品開発にしろ、コストダウンにしろ、業務改革にしろ、企業に必要なのは常に斬新なアイデアです。しかし、この斬新なアイデアを生み出すということがなかなかできません。世の中には発想法と称するものがいろいろありますが、ほとんど使われておりません。比較的使われているものといえば、ブレーンストーミング(BS)法とKJ法ぐらいでしょう。また、ある発想法によって画期的な新製品が生まれた、という話もあまり聞きません。これはいったいなぜでしょう。それは、
- 発想法を習得するのがたいへんで、しかもあまり効果は期待できない。
- 技術がないのに発想法を学んだからといって良いアイデアが生まれるわけではない。
といったところでしょう。ところでエジソンの時代から現代に至るまで良いアイデアというものは発想法によって生まれたわけではないのです。発想法というのは発想の手助けをしてくれるものですが、発想の種が自分の頭の中になければ良いアイデアは生まれません。そもそも頭の中のわずかな限られた記憶を頼りに画期的なアイデアをひねりだそうとすることが間違いなのです。では、何が必要かといえば、やはり、まず、その道の第一人者になることです。その道で世界一になることが先決なのです。当然のことです。それをしないで画期的なものを生み出そうとしても無理なのです。皆さんはそんなことはわかっていると言うでしょう。わかっているが簡単にはできないと言うでしょう。ところができるのです。それが私のコンサルティングノウハウなのです。
- テーマを決めたら徹底的にブレイクダウンをする。大きなテーマでもごくごく小さなテーマの集合に置き換えてしまうのです。
- 一つ一つの小さなテーマについてあらゆる分野から具体的な情報を集めるのです。テーマが絞られればこんなことは簡単にできます。そうすればそのテーマについては世界で第一人者になるでしょう。一つの例を挙げましょう。製品を設計する時に必ず直面することの一つに、[AとBを結合する方法を決めなければならない」という事があります。しかし、結合方法について何でも良く知っている人はいません。結合方法の専門家なんていないからです。しかし、機械工学、電気工学、情報工学、物理学、化学、医学、生物学、あらゆる分野にいろいろな結合方法があります。日常生活の中にもスポーツや趣味の世界にもいろいろあります。ですから、たちまち数百数千の結合方法が見つかります。
- ある一つの小さなテーマについて世界の第一人者になったら、発想法が生きてくるのです。一人で好きな発想法を心ゆくまで試してください。ルールは必要ありません。なにしろ、一人ですから。何しろ、世界であなた以上にそのテーマについて知っている人はいないのですから。
すべてのアイデアは先人のアイデアを基に生まれたということを忘れてはいけません。無から有は絶対に生まれないのです。